「外国人の友人が部屋を探しているけど…
外国人でも部屋を借りる事ができるのかな?
賃貸契約に必要な書類は?保証会社は?
詳しく知りたい!」
このような疑問にお答えします。
筆者は賃貸営業歴5年の賃貸営業マンです。
宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士の資格も保有しています。
現在約270万人の外国人の方が日本に在住されていると言われています。
外国人の在住数はこれからますます増加していくでしょう。
それに伴って、日本の賃貸物件の外国人の入居率も当然に増加していくはずです。
しかしなかなか外国人の入居に対して消極的なオーナーや管理会社が多いのが現状です。
筆者が勤めている不動産会社は国際大学や日本語学校が近く、多くの外国人の方の賃貸物件を契約しています。
その経験を活かして、外国人の方の入居審査や賃貸契約に必要な書類、保証会社などについて詳しく解説していきます。
これから日本でお部屋をお探しされる外国人の方の手助けとなれば幸いです。
なかなか外国人の賃貸契約は難しい
日本の外国人の在住数が増加している昨今。
とは言えまだまだ外国人の賃貸物件の契約に関しては消極的なオーナーや不動産会社が多いのが現状です。
エリアにより異なると思いますが、私が勤めていたエリアでは全体の7割以上の物件が外国人の契約が不可でした。
入居審査以前に、紹介することもできないという物件が圧倒的に多かったのです。
なかなかいまだに外国人の方の賃貸契約は難しいです。
なぜお断りされてしまうかの理由として慣習の違いが一番です。
- 土足で生活する
- 大人数で生活する
- ゴミの問題
- 騒音の問題
- 原状回復トラブル
一昔前はこうした外国人の入居によるトラブルが非常に多かったです。
近年は少しずつ日本の慣習になれた外国人も多くなり、一昔前と比べてこうしたトラブルも少なくなってきているのですが、一昔前に痛い目を見たオーナーや不動産会社はなかなか外国人の入居に対して承諾を出してくれない現状となっています。
外国人の入居に関してはまだまだ入居不可の物件が多い現状は続くのかなと思います。
賃貸ハウスメーカーの受け入れは広い
個人オーナーの物件はなかなか承諾を頂くことが難しいのですが、逆に賃貸ハウスメーカーの物件は外国人の入居に関して承諾いただけるケースが多いです。
- 大東建託
- レオパレス21
- ダイワリビング
- 積水ハウス不動産
- パナソニックホームズ不動産
大手ハウスメーカーの賃貸物件に契約した外国人の方を何組か担当した経験があります。
ただし、入居の受け入れが広くてもハウスメーカーの賃貸物件ですので入居審査は厳しいです。
外国人の保証会社は?入居審査は?
賃貸物件に入居するためにはオーナーや不動産会社から承諾をもらうだけでなく、保証会社の審査もあることがほとんどです。
保証会社とは「家賃を滞納してしまった際のオーナーへの保証をする会社」です。
この保証会社の審査もOKとなってはじめて賃貸の本契約へと進みます。
保証会社の審査がNGとなってしまうと賃貸の本契約へと進むことが出来ず、その物件への入居は出来なくなってしまいます。
ですが、外国人の保証会社の入居審査の場合は、しっかりお勤めされている方はもちろん、留学生の場合も入居審査に必要な書類をしっかり準備すれば審査結果がNGとなることは私の経験上ほとんどありませんでした。
あまり不安にならずに、下記で説明する必要書類などをしっかり準備しておきましょう。
外国人の賃貸契約必要書類は?
必ず必要なもの
- 在留カード
- パスポート
- 留学生の場合は学生証
- 緊急連絡先(日本国内で連絡が付く方)
- 印鑑
在留カード・パスポート・学生証が準備できないという事は無いと思いますが、緊急連絡先となる人も必ず必要となりますので事前に承諾を得ておきましょう。
また、不動産会社によっては日本人の緊急連絡先が必要となるケースも少なくありませんので、出来れば日本人の知り合いの方にお願いをした方が無難です。
必要となる可能性があるもの
- 通帳のコピー(残高証明のため)
- 給与明細書(直近3ヵ月分)
- 連帯保証人(原則日本の方)
基本としてはパスポートと在留カードと緊急連絡先の方の情報があれば入居審査を行う事ができる不動産会社がほとんどですが、審査の内容によっては通帳のコピーや給与明細書、緊急連絡先ではなく連帯保証人を求められるケースもあります。
外国人の入居審査の場合、実際に審査NGの結果が出る前にこうした必要書類などを準備することが出来ずにお部屋探しが白紙になることが多いです。
実際に気に入った物件があった場合は、まずは必要書類を事前に確認しておくと審査から契約までスムーズ行う事が出来ると思います。
また、日本語能力が低い外国人の方の場合は、日本語が話せる友人の方も一緒に同席してもらう事でよりスムーズな手続きが出来るようになります。
入居審査の結果が出るまでの期間
入居審査の結果が出るまでの期間はおおよそ一週間です。
審査の書類に不備が無かったり、緊急連絡先や本人と電話確認が取れれば最短で2日から3日くらいで結果が出る事もあります。
審査の結果がスムーズに出るかどうかはやはり、
必要書類をしっかり揃えていること
そして本人と緊急連絡先と電話確認がすぐに取れる事です。
外国人の方は緊急で入居しなくてはならない方もいらっしゃると思いますので、こうした事前に準備できることはしっかり揃えておくようにしましょう。
審査の結果がいつまで出ないという事は、契約がいつまで経ってもできずに入居の日取りがどんどん遅れてしまう事になります。
まとめ
今回は外国人の賃貸の入居審査について解説しました。
保証会社の入居審査自体はそこまで厳しくはないものの、なかなかしっかり必要書類を準備できない外国人の方も多いです。
また、まだまだオーナーや不動産会社から紹介自体がNGとなっている物件も多いので、まずは外国人が入居できる物件なのかどうかを事前にしっかり確認しましょう。
皆様のより良いお部屋探しを心よりお祈り申し上げます。