敷金はあったほうがいい?敷金の値引き交渉はあまり意味がない

敷金はあったほうがいい?敷金の値引き交渉はあまり意味がない

「敷金ってなんだろう?

敷金はあったほうがいいって聞いたけど本当なの?

敷金について詳しく知りたい!」

このような疑問にお答えします。

筆者は賃貸営業歴5年の賃貸営業マンです。

宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士の資格も保有しています。

賃貸契約を結ぶ際に必ず目にする「敷金」

この敷金について疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか?

敷金は契約時から退去時まで関わる重要なお金になります。

敷金についてしっかり把握して賃貸契約を結ぶのと、あいまいなままで契約を結ぶのとでは大きな差となります。

実は、「敷金はあったほうがいい」と捉えることもできるお金です。

ですので「敷金の値引き交渉」というのは「礼金の値引き交渉」「仲介手数料の値引き交渉」と違ってあまり意味がないとも言えます。

今回は上記の点を中心に賃貸契約の敷金について詳しく解説をしていきます。

  1. 敷金とは?
  2. 敷金償却に注意
  3. 敷金の相場
  4. 敷金はあったほうがいい?
  5. 値引き交渉は敷金ではなく礼金が有効

おもに上記5点について詳しく解説をしていきますので、この記事をお読みいただければ敷金について詳しくなれますよ!

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敷金とは?

敷金とは?

敷金とはオーナーに「一時的に預けるお金」をいいます。

この契約時に預けたお金で、おもにクリーニング代を始めとする原状回復費用として退去時に清算されます。

敷金は原則、原状回復費用などで清算されて残った金額に関しては入居者(借主)へ返還されます。

民法では下記のように敷金を定義しています。

いかなる名目によるかを問わず、賃料債務その他の賃貸借に基づいて生ずる賃借人の賃貸人に対する金銭の給付を目的とする債務を担保する目的で、賃借人が賃貸人に交付する金銭

民法第622条の2

少し難しいですが、敷金には原状回復費用としてだけではなく、家賃の滞納リスクの担保にもなります。

つまり敷金とは、

オーナーに預ける入居者のお金で、家賃の担保や原状回復回復費用に充てられる無駄にはならない費用

となります。

敷金償却(敷引き)に注意

敷金償却に注意

しかし、敷金が発生する賃貸契約で注意しなければいけないのが、敷金償却です。

関西エリアでは敷引きとも呼ばれます。

この敷金償却(敷引き)とは、

預かった敷金を返還する際、一定割合を差し引くことを事前に設定した金額

を指します。

例えば敷金2ヵ月(敷金償却1ヵ月)の契約の場合、最大で返還される敷金は償却1ヵ月を引いた敷金1ヵ月が最大で返還される可能性のある金額となります。

もちろん敷金1ヵ月(敷金償却1ヵ月)という契約内容もあります。

その場合は、預けた敷金1ヵ月分は例えどんなに綺麗にお部屋を使おうが、敷金1ヵ月分は全て償却(差し引かれる)ので返還されることのないお金となります。

敷金償却の物件はそこまで多くはありませんが、退去後のトラブルを防ぐためにも物件紹介の際や契約時の重要事項説明の際など、敷金が「敷金償却ではないか」を十分に確認しておきましょう。

敷金の相場は?

敷金の相場は?

敷金の金額は、

エリア・間取り・畳の有無・ペット飼育

などにより変動しますが、私が営業マンとして勤めている関東圏の地域では、

賃料の1ヵ月分が相場です。

その賃料1ヵ月分を基本として、

  • ファミリータイプの広い間取り
  • 畳がある物件
  • ペットを飼育する契約

上記のような賃貸契約の場合だと、修繕箇所が増える可能性があるため、敷金が追加(敷金+1ヵ月で計2ヵ月)となる物件も多いです。

敷金の相場は基本1ヵ月、契約内容により2ヵ月になる

と覚えておけば間違いありません。

最近は敷金0のお部屋も多い

最近のトレンドとして敷金0のお部屋が非常に増えてきました。

敷金0とすることにより、お部屋探しをされている方々の目を引きやすく成約率が高まりやすいからです。

ですが、敷金が無いからといって一概に初期費用を抑えることができるという訳ではありません。

敷金がない契約でも「ルームクリーニング費用」として退去費用を初期費用としてお預かりするケースがほとんどです。

ですので敷金が無くても初期費用は意外と安くならないという、ちょっとしたからくりがあります。

しかし中には、ルームクリーニング費用は退去の際に支払うとする契約内容のお部屋もございますので、その場合は敷金0が大いに活きて初期費用を抑える事も可能です。

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敷金はあったほうがいい?

敷金はあったほうがいい?

ここまでお読みいただいた読者様なら、敷金は無駄な費用ではないということがお分かりいただけたかと思います。

もちろん初期費用を少しでも抑えたい方にとっては敷金はない方が望ましいかと思いますが、敷金を預けた方が入居中や退去時にトラブルとなる可能性は低くなります

敷金をしっかり預けることで、入居者にとってもオーナーにとっても安心して賃貸契約を結べることにも繋がりますね。

「敷金はあったほうがいい!」

とまでは言いませんが、「敷金が高いから嫌だな…」と考えて希望の物件を蹴ってしまうのはもったいないと言えます。

値引き交渉は敷金ではなく礼金が有効

値引き交渉は敷金ではなく礼金が有効

敷金は無駄ではない費用です。

ですので、初期費用の値引き交渉をする際は敷金ではなく礼金の値引き交渉が良いです。

礼金は「オーナーに渡すお礼金」となりますので、入居者にとって無駄な費用となります。

実際に交渉が最も通りやすいのは礼金です。

上手に礼金交渉を行うことで、礼金を安くできて初期費用を抑えて賃貸契約が可能になります。

筆者直伝の礼金交渉術を下記の記事でお伝えしておりますので、ぜひ参考にご覧になってみてください。

礼金交渉で失敗しない4つのコツ!【賃貸営業マンが教えます】

まとめ

敷金についてまとめ

今回は敷金について詳しく解説をいたしました。

敷金は入居者にとって無駄にはならない費用です。

敷金についてしっかり知識を付けておくことで、退去の際のトラブルも発生しづらくなります。

あまり数は多くありませんが、敷金償却(敷引き)の物件には特に気を付けるように賃貸契約を結ぶようにしましょう。

皆様のより良いお部屋探しを心よりお祈り申し上げます。


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当ブログを最後までご覧いただき誠にありがとうございます。

現在お部屋探しをされている人の中には、下記のような悩みを抱えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?

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  • 家賃は予算内だけど初期費用が高すぎる物件がある
  • クレジットカードの分割払いの手数料を払いたくない
  • 初期費用を分割後払いにしたいけどできなかった

賃貸契約の初期費用は賃料の5ヶ月~6ヶ月分前後掛かりますので、賃料10万円の物件の場合、60万円以上の契約金が必要な物件がほとんどです。

さらにお引越しには「家具家電購入代や引っ越し費用」なども発生しますので、これらの費用を含めると総額100万円以上となってしまうケースも少なくありません。

また、分割後払いにしたくてもクレジットカード払いに対応している不動産会社ではないと分割後払いにできない点も賃貸契約の大きなデメリットの一つです。

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