「これから賃貸を契約する予定だけど…
24時間サポートって必要かな?
いらなければ契約しなくても大丈夫?
賃貸の24時間サポートについて詳しく知りたい!」
このような疑問にお答えします。
筆者は賃貸営業歴5年の賃貸営業マンです。
宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士の資格も保有しています。
不動産会社によっては賃貸契約の際に24時間サポートの加入をお願いされる不動産会社もあります。
この賃貸24時間サポートに疑問を持たれている方も非常に多いのではないでしょうか?
実はこの賃貸24時間サポートには、
- 24時間サポートに加入する必要がほとんどない物件
- 24時間サポートに加入した方が良い物件
が存在します。
先に結論をお伝えしておくと、
24時間サポートがいらない物件
ハウスメーカーなど建物管理がしっかりしている物件
加入した方が良い物件
個人オーナーや建物管理力が乏しい物件
となります。
今回は賃貸の24時間サポートについて賃貸営業マンが鬼解説します。
- 賃貸24時間サポートとは?
- 賃貸24時間サポートのサービス内容
- 賃貸24時間サポートの金額相場
- 賃貸24時間サポートがいらない物件とは?
- 賃貸24時間サポートに加入した方が良い物件
- 不動産会社に入る24時間サポートの売り上げは?
おもに上記6点について解説していきますので、この記事をお読みいただければ賃貸の24時間サポートについてバッチリですよ!
賃貸24時間サポートとは?
まずは本題に入る前に、賃貸の24時間サポートについて解説していきます。
賃貸の24時間サポートとは、何かアパートやマンションの設備に不備が生じた時に24時間365日いつでも対応してくれるサービスです。
通常、賃貸アパートやマンションの設備に不備が生じた場合、その建物の管理会社やオーナーが対応するのが一般的ですが、例えば深夜の時間帯や長期休業中などは管理会社やオーナーもすぐに対応ができなくなってしまいます。
そのため、最近では建物に不備が生じた場合にいつでも迅速に対応ができるよう、業務を委託した業者にて建物の不備を一時対応してもらうようにしている不動産業者が増えてきているのです。
その24時間365日いつでも一時対応をしてくれるサービスが「賃貸24時間サポート」です。
賃貸24時間サポートのサービス内容
緊急対応会社により内容は多少異なりますが、大まかには下記の通りとなります。
★鍵を紛失した際の解錠
例:鍵を無くして部屋に入れなくなった時の解錠対応
★電気トラブルのサポート
例:エアコン不備や照明不備など
★ガストラブルのサポート
例:ガスコンロの不備、給湯関係の不備など
★キッチン・浴室・トイレなどの水回りのトラブルサポート
例:排水口の詰まりやトイレの詰まり、水が止まらないなど
上記のような緊急性の高いトラブルが発生した際、電話一本ですぐに駆けつけてくれて一時対応をしてくれます。
深夜の時間帯や管理会社が休業期間中でもすぐに対応してくれるのは本当に助かりますね。
また、24時間サポート会社によっては下記のような細かいサービスも受けられるサポート会社もあります。
- パソコントラブルのサポート
- 周辺設備の紹介
- 電球の交換対応
- ガラストラブルのサポート
- 盗難などの被害にあってしまった場合のお見舞金
- 入居者の在宅確認
緊急性の高いトラブル以外にも手厚くサポートしてくれるサポート会社が最近は多いです。
サポート内容は加入するサポート会社によりさまざまですので、加入する前に一度パンフレットなどで内容を確認しておくと良いです。
賃貸24時間サポートの金額相場
賃貸24時間サポートの金額相場は、
2年毎に15,000円前後
となります。
中には、月額で1,000円程の金額が掛かる24時間サポートもありますし、ハウスメーカーの物件ですと24時間サポートを無料で受ける事ができるハウスメーカーも多いです。
賃貸24時間サポートは2年毎の契約が一般的
賃貸の24時間サポートは2年毎の契約が一般的です。
そのため、契約を開始してから2年後には下記の費用がまとめて請求されてきます。
2年後に請求されてくる費用
- 物件の更新料(賃料の1ヵ月分が相場)
- 火災保険料(約20,000円が相場)
- 24時間サポート更新料(約15,000円が相場)
- 賃貸保証料の年間保証料(約10,000円が相場)
仮に賃料6万円の物件の場合ですと、約105,000円の費用が2年後にまとめて請求がきます。
2年後の更新費用には十分注意するようにしましょう。
賃貸24時間サポートは更新せずに解約可能
賃貸24時間サポートは火災保険料や賃貸保証料と違い、2年後に更新をせずに解約が可能です。
「2年間で結局一度も24時間サポートを使わなかったな…」
という方は2年後に更新をせずに解約をしてもよいかもしれません。
賃貸24時間サポートがいらない物件とは?
賃貸24時間サポートがいらない物件とは、冒頭でもお伝えしましたとおり、
ハウスメーカーなど建物管理がしっかりしている物件
となります。
先ほどの金額相場の部分でも少しお伝えしましたが、大手賃貸ハウスメーカーの物件の場合は「無料の24時間サポートサービス」が付いていることがほとんどです。
具体的には、
- 積和不動産
- 大和リビング
- 大東建託
- 東建コーポレーション など
大手ハウスメーカーは賃貸物件の質の高さだけではなく、入居後のアフターサービスも充実している点も安心しておすすめできる点です。
基本的には上記のような「無料の24時間サポートサービス」が付いている物件には、別で24時間サポートに加入を進めるようなことはありませんが、中には売り上げ確保のために加入を進めてくる不動産会社も存在します。
上記のような大手ハウスメーカーの物件には「別で24時間サポートに加入する必要はない」ので、はっきりと24時間サポートの加入を断るようにしましょう。
また、入居する物件から管理会社である不動産会社が近く、信頼できる不動産会社であれば緊急の際にもしっかり対応してくれる可能性が高いです。
万が一に備えて24時間サポートに加入することがベストではありますが、大手ハウスメーカーでなくても、そのような管理会社であれば24時間サポートに加入しなくてもあまり不便に感じることは少ないでしょう。
賃貸24時間サポートに加入した方が良い物件
反対に、賃貸24時間サポートに加入した方が良い物件も存在します。
加入した方が良い物件
個人オーナーや建物管理力が乏しい物件
たとえば個人オーナーが管理する物件に入居して建物不備が発生した場合、修理・修繕を行うのは個人オーナーです(またはオーナーが依頼する修理業者)
当然、深夜などの対応は難しくなりますし、最悪の場合だと旅行などでオーナーが長期不在している可能性もあります。
また、地元の個人で運営している小さな不動産会社が管理する物件も同様な理由で不安が大きいです。
このように、建物管理力が乏しい物件に関しては24時間サポートに加入した方が良いと言えます。
不動産会社に入る24時間サポートの売り上げは?
最後に賃貸業界の裏話として、不動産会社に入る24時間サポートの売り上げもお伝えしちゃいます。
賃貸仲介不動産会社にはさまざまなオプション商品があります。
- 24時間サポート
- 室内消毒
- 消火剤
- 消臭剤 など
このようなオプション商品の中でも、かなりの高い売り上げとなるのが24時間サポートです。
実際に筆者の不動産会社では「2年毎に15,000円(税別)」の24時間サポートをオプション商品として紹介していますが、一つの成約につき約9,000円程の売り上げとなります。
結構な売り上げ単価ですよね(笑)
これは筆者の不動産会社だけに限らず、どこの仲介不動産会社でも同じくらいの売り上げ単価になっているのではないかと思いますので「5,000円~10,000円」の売り上げを確保していると予想できます。
これだけ高単価なオプション商品ですから、仲介不動産会社としては何としても加入してもらいたいですし、実際に加入を強制している不動産会社も見受けられます。
ですので本来は必要ない大手ハウスメーカーの物件にも「さりげなく24時間サポートを付けてる」不動産会社も存在してしまうんですよね…
本当に24時間サポートが必要な物件なのかをしっかり判断して、必要ないと判断したのであればきっぱりと断る勇気も必要です。
まとめ
今回は24時間サポートについて詳しく解説をいたしました。
24時間サポートは2年毎に発生する費用となりますので、本当に24時間サポートが必要な物件であるのかをしっかり検討することが大事です。
筆者からのアドバイスとしては、個人オーナーや小さな管理会社の物件には24時間サポートは加入しておいた方が良いです。
また、大手ハウスメーカーの物件には全く加入する必要はありませんので、もし加入を進められたらきっぱりと断りましょう。
皆様のより良いお部屋探しを心よりお祈り申し上げます。