「現在部屋を探してるけど…
検討している物件が入居中で内見ができない。
内見せずに賃貸物件を決める人はいるの?
内見しないで決めるとどんなリスクがある?」
このような疑問にお答えします。
筆者は賃貸営業歴5年の賃貸営業マンです。
宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士の資格も保有しています。
現在お部屋探しをされている方で、
「賃貸物件を内見せずに決める」
ことを検討されている方もいらっしゃると思います。
- 建築中の新築物件
- 入居中の空予定物件
- 遠方で現地に行けない
賃貸物件を内見せずに決める理由はさまざまありますが、その多くは建築中の新築物件であったり、空予定物件だったり、遠方で現地に行けないといった理由が大半だと思います。
中には、
「内見するのが面倒くさい」
という方もいらっしゃるかもしれません(筆者のお客様でも少数ですがいらっしゃいます)
しかし、物件が内見できるのであれば内見することをおすすめしますし、実際にトラブルを防ぐために「内見無しの入居申し込みは不可」としている不動産会社も存在します。
今回は、
「内見をしたいけど内見ができずに決めるしかない」
このようなケースにフォーカスを当てて詳しく解説をしていきます。
- 内見せずに決める際の注意点
- 内見しないリスク
- リスクを抑える方法
おもに上記3点について詳しく解説をしていきますので、ぜひ最後までお読み頂けましたら幸いです。
賃貸物件を内見せずに決める際の注意点
賃貸物件を内見せずに決める際の注意点として、大きく下記の4点に分けられます。
- 間取り・設備の確認
- 築10年以内の物件が理想
- 大手不動産会社の物件が理想
- 周辺環境や共用部分のチェック
ひとつひとつ解説をしていきます。
①間取り・設備の確認
室内写真や動画などで室内の様子を確認するのは当然ですが、細かい間取りや詳細の設備などもしっかり確認をするようにしましょう。
特に築年数が10年以上の物件の場合は、TVモニターホンなど新規で設備を取り付けてくれる可能性もありますので、築年数が10年以上の物件では新規設備のリフォームなども確認しておくと良いです。
②築10年以内の物件が理想
実際に室内の状況が確認できない以上、経年劣化しづらい築年数が10年以内の物件を選択するのが理想です。
築年数が5年以内の物件であれば、確認できる室内写真とあまり相違が出ない可能性が高いですが、築年数が10年以上の物件の場合、確認できる室内と現況が大きく異なる場合がございます。
そのようなリスクを避けるために、内見せずに賃貸物件を決める場合は築年数が10年以内の物件を選択すると入居後のトラブルも少なくなるでしょう。
③大手不動産会社の物件が理想
個人オーナーの物件と大手不動産会社の物件とでは、クリーニングやリフォーム度合いの信頼度が異なります。
個人オーナーの物件の場合だとクリーニングが雑だったり、あまりリフォームをしてくれず写真で確認していた室内状況とは大きく異なる可能性もあります。
このような点で、大東建託や積水ハウス、大和リビングなどの大手不動産会社の物件は賃貸営業マンとしても安心しておすすめできる物件と言えます。
④周辺環境や共用部分のチェック
室内の見学ができなくても実際に物件の現地に足を運び、
周辺環境や共用部分のチェックを行うことも非常に大切です。
- 物件の前の通りは想像していた以上に交通量が多い
- ゴミ置き場やエントランスが綺麗で入居者マナーが良さそう
- 設備欄にはなかった宅配BOXが新設されている
など…周辺環境や共用部分は、実際に入居した際に快適に生活ができるかどうか大きく鍵を握るポイントとも言えます。
また、遠方で現地に行けない場合は実際に周辺環境や共用部分を確認することができませんが、グーグルマップのストリートビューである程度の確認は可能です。
遠方で現地に行けない方は、ぜひグーグルマップのストリートビューで周辺環境や共用部分を確認してみてください。
賃貸物件を内見せずに決めるリスク
賃貸物件を内見せずに決めるリスクは下記の3点です。
- 室内写真と実物が異なるリスク
- 想像よりも部屋が狭いなどのリスク
- 騒音トラブルなどのリスク
こちらもそれぞれ解説していきます。
室内写真と実物が異なるリスク
賃貸物件を内見せずに決める一番のリスクとも言える部分です。
- 確認していた室内写真がそもそも違っていた
- リフォーム状況が悪く、室内写真と大きく現況が異なる
- 写真で確認していた設備と異なる
- 写真では確認できなかったキズなどがある
など…まだまだ挙げ出したら例としていくらでも出せそうな感じがします。
実際に筆者も多くの物件を内見していますが、事前に確認していた写真とは大きく現況が異なる物件を多く見てきています。
このような点からも、内見せずに決める場合はある程度のリスクを背負う覚悟が必要と言えます。
想像よりも部屋が狭いなどのリスク
「写真で見て想像していた部屋の広さよりも狭い…」
「想像していたよりも収納が小さい…」
など…実際に室内を確認していないので、写真や間取りなどで想像していた広さ大きさよりも全然違っていたということも発生しやすいリスクです。
1Kの7帖の広さ、10帖のリビングの広さを的確にイメージできる一般の方は実際にかなり少ないです。
騒音トラブルなどのリスク
実際に内見していれば防ぐことができる騒音トラブルなどもあります。
例えば内見している隣の部屋が異様にうるさかったり、隣の部屋の玄関横に大量のゴミが置いてあったりなど…
実際に内見することで事前にトラブルを防げるケースはたくさんあります。
いくら条件が良い物件であっても、隣の部屋に悪質な入居者が住んでいては結局すぐに退去してしまうことにも繋がってしまいます。
このように内見せずに決めるリスクは多く存在しますので、上記のようなリスクを十分把握したうえで入居申し込み・契約手続きを行うようにしましょう。
賃貸物件を内見せずに決めるリスクを抑える方法
現在建築中の新築物件や空予定の物件はどうしても実際のお部屋を内見することができませんが、「内見せずに決めるリスク」を抑える方法があります。
- 類似物件を内見する
- 入居者が退去した後に内見して契約する
それぞれ詳しく解説をしていきます。
類似物件を内見する
実際の物件が内見できなくても類似物件を内見することで、実際の物件をかなりイメージしやすくなります。
例えば大東建託の物件の場合は、同じタイプのアパートであれば瓜二つの間取りであることが多いです。
実際に筆者は大東建託の新築物件でも、同タイプのアパートを内見していただいて事前に入居申し込みをしていただくことも多いです。
また、同タイプのアパートでなくても「同じ大東建託物件」ということで、別タイプの物件を内見していただきイメージを掴んでいただくこともあります。
同じような形で「1K7帖の新築物件」であれば、広さのイメージを掴んでもらうために、なるべく間取りが似ている1K7帖の物件を内見してもらって判断してもらう事もあります。
このように実際の物件・お部屋が内見できなくても類似物件を内見することで「早めの入居申し込み」ができて、気に入った物件を他の人に取られずに契約できる可能性が上がります。
もちろん、実際の物件の周辺環境や共用部分も併せて確認するようにしましょう。
入居者が退去した後に内見して契約する
不動産会社にもよりますが、入居申し込みだけ事前にして仮押さえし、入居者が退去した後に内見して問題なければ本契約を結ぶことができる場合もあります。
もちろん、入居申し込みの段階で8割以上は契約する方向で前向きに検討していなければいけませんが、
「内見後に本契約が可能であるかどうか」
を不動産会社に確認してみると良いでしょう。
内見なしの申し込み・契約キャンセルについて
賃貸の入居申し込みは内見の有無にかかわらずキャンセル可能です。
キャンセル料なども原則発生しません。
とはいえ、容易な申し込みキャンセルは厳禁です。
賃貸申し込みキャンセルは、
- 仲介不動産会社
- 物件の管理会社
- 物件のオーナー
それぞれに迷惑が掛かってしまう行為です。
いくら内見をしていないからと言っても容易なキャンセルはしないよう、室内写真・動画・周辺環境などしっかりチェックを行い、8割以上は問題ない状態で入居申し込みをするべきと言えます。
また、契約後のキャンセルは原則不可となります。
解約扱いとなり契約金の返金も原則ない形となりますので、契約後のキャンセルには十分注意が必要です。
また、入居申し込みや契約のキャンセルについて6つの疑問をまとめた詳細記事もございます。
さらに詳しい内容を知りたい方は、下記の記事もぜひ参考にご覧ください。
まとめ
今回は賃貸物件を内見せずに決める場合について詳しく解説をいたしました。
実際に内見せずに物件を決めることで、他の人に取られてしまう前に物件を確保できるメリットや、内見をする時間や手間を省くことができます。
しかし、今回お伝えいたしましたように、内見せずに賃貸物件を決めることは多くのリスクも背負うことになります。
周辺環境や共用部分を事前にしっかり確認することや、類似物件を内見することで発生するリスクを軽減することができるでしょう。
また近年では来店せずに内見が可能なオンライン内見ができる不動産会社も増えています。
おすすめのオンライン内見ができる不動産会社に関しては【賃貸営業マンが選ぶ】おすすめ賃貸サイト7選!にてご紹介していますので、よろしければ参考にご覧ください。
皆様のより良いお部屋探しを心よりお祈り申し上げます。
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