「現在UR賃貸に住んでいるけど…
退去する時の費用は高いのかな?
退去のトラブルは多い?
UR賃貸の退去費用について詳しく知りたい!」
このような疑問にお答えします。
筆者は賃貸営業歴5年の賃貸営業マンです。
宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士の資格も保有しています。
全国で約72万戸あるUR賃貸住宅。
実際にUR賃貸に入居されている方も非常に多いことと思います。
そして入居されているあなたが気になることと言えば退去費用ではないでしょうか?
- 退去費用はいくら?
- 高額な費用を請求されそうで不安…
このような疑問や不安を抱えている方も少なくないはずです。
そこで今回はUR賃貸の退去費用について詳しく解説をしていきます。
- UR賃貸の退去費用はトラブル多い?
- UR賃貸の退去費用は高い?
- UR賃貸の退去費用で発生する項目
- UR賃貸の退去費用の相場
- UR賃貸を退去する際は掃除するべき?
- UR賃貸の退去申請方法
おもに上記6点について詳しく解説をしていきますので、この記事をお読みいただければUR賃貸の退去費用についてバッチリですよ!
UR賃貸の退去費用はトラブル多い?
まずは実際にUR賃貸を退去された方々の意見をTwitterから確認していきましょう。
私が家関係で1番笑ったのは、URを退去する時の敷金の計算でした。
請求¥100
理由は
トイレのホルダーにトイペを掛けたままだったから(撤去費用こんなに居住者よりに見てくださるのなら、次もURって思うよね。実際引越し先はURでしかさがしてないもん。
— きったん@療養中 (@kicl_) April 23, 2015
@dapyon_star @sadsidestep @brownieville 出すとこ出しちゃうって一体どこをぉぉー\(//∇//)\ …じゃなくって、私は6年住んだUR退去時、約7千円しか徴収されずぶったまげたんだけど、民間だと悪徳業者いるだろうから…負けるな、がーなさん!!
— nrkw (@norikow) July 24, 2012
🏠URの退去費用🏠
合計 26,181円
✔️クロス欠損 3,190円
✔️クリーニング代 20,611円壁紙がたった3,190円で済んで、URの優良さを感じました🙇♂️ pic.twitter.com/ZKHwAFuC21
— エリック🌺ゆるニート大家 (@eric7blog) December 10, 2019
URから退去時の修繕費内訳が来たけど、良心的すぎる金額だった。
— yasu⋈(HIRATA Yasuyuki)@アスカネット (@hirayasu) July 19, 2018
UR住宅の退去立ち会い。項目別に清掃単価が決まっており、汚していない箇所は清掃費が掛からない仕組みでかなり良心的。むしろ査定の人が細かい作業で大変そうです。 pic.twitter.com/rbYgIY9Tmt
— 投資家けーちゃん (@toushikakeichan) May 7, 2018
URの退去前の査定おわり。15年も住んで半分以上の敷金が戻るとはさすが公団。有り難や。時期が来たらまた戻って来たいなぁと感傷に浸るのであった(・∀・)
— 🗽堀江裕明(Hiroaki Horie) (@uglove) June 5, 2012
退去査定。一円も取られなかった。URサイコー
— mochika (@mochika) February 5, 2010
UR賃貸住宅の退去の査定を受けた。敷金全額返却に驚く。住居二年。
— usk529 (@usk529) March 28, 2009
「UR 退去」で検索した結果で特に退去費用に関する意見をまとめました。
ツイートの内容をご覧いただければお分かりのとおり、
UR賃貸の退去費用に関しては非常に良い評判が多かったです。
というよりもネガティブな意見は一つも見られませんでした。
筆者はさまざまな民間の不動産会社の退去費用に関する意見を調べてきましたが、UR賃貸ほど退去費用に関して良い評判だった不動産会社は存在しません。
このような点から、UR賃貸の退去費用ではトラブルとなる可能性はかなり低いと言えるでしょう。
UR賃貸の退去費用は高い?
先程ご紹介した実際のUR賃貸の退去経験者の声からも、
UR賃貸の退去費用は高くない
となります。
「高くない」というよりも「安い」と言ってしまった方が良いかもしれませんが、
「高い安いの感覚は人それぞれ異なる」と思いますので、あえて高くないと表記しておきます。
どうしてUR賃貸の退去費用は高くないのか
UR賃貸の退去費用が高くない理由は、
「国土交通省のガイドライン」に則った退去費用の算出となっているからです。
UR賃貸は「独立行政法人」であり民間企業ではありませんので、国土交通省が定めるガイドラインを基準として退去費用を算出してくれます。
そのため高額な退去費用となりづらく、トラブルも少なく退去できる可能性が高くなります。
また、よくネットで流れている高額な退去費用などは、国土交通省のガイドラインを無視した民間企業の退去費用請求であることがほとんどです。
UR賃貸の退去はほとんどのケースで敷金返金となる
UR賃貸は敷金2ヵ月の契約となります。
敷金は初期費用の際に支払う「預け金」ですので、退去の際には預けた敷金から発生した退去費用を差し引いて、残った敷金は入居者へ返金されます。
先程ご紹介した退去者のツイートでは、
「敷金が全額返ってきた」
という方もいらっしゃいましたので、室内をキレイに利用することで預けた敷金2ヵ月分が全額しっかり返金されることもUR賃貸なら珍しいことではないでしょう。
最初に掛かる費用は大きくなってしまう敷金ですが、退去の際にトラブルが少なくなるというメリットもございます。
敷金に関しては、
「入居者にとって損にはならない費用」
と覚えていただくと良いです。
関連記事>>敷金はあったほうがいい?敷金の値引き交渉はあまり意味がない
UR賃貸の退去費用で発生する項目
退去の際に入居者が負担する可能性がある費用に関しては、UR賃貸の「入居のしおり」に明確に記載されています。
画像引用:UR公式サイト 退去時における住宅の損耗等の復旧(原状回復)について
少し見づらいかと思いますので、入居者負担となる項目を下記にまとめました。
★畳
・タバコによるこげ跡
・重量物等による畳床の著しい変形
・家具を不注意に引いたことによるすり傷
★ふすま
・ふすま紙の通常の清掃を怠った汚れ
・ふすま紙のやぶれ
★壁(クロス張)
・キズ・破れ
・クレヨン、マジック等による落書き
・タバコ等のヤニ汚れによる黄ばみや臭い
★フローリング
・タバコによるこげ跡
・インク等のしみ
★エアコン
・エアコン用スリープキャップの紛失
★トイレ
・便器の破損
・通常の清掃を怠った汚れ
・便器その他の破損・紛失
★浴室
・【壁床】通常の清掃を怠った汚れやかビ
・【浴槽】鎖、栓その他部品の破損・紛失
・【浴槽】通常の清掃を怠った汚れ
★洗面台
・洗面器の破損
・通常の清掃を怠った汚れ
★玄関扉
・郵便受箱の凹み
・鍵の紛失
★キッチン
・【壁】通常の清掃を怠った油汚れ
・【流し台】ガス台の通常の清掃を怠った油汚れ
・【流し台】取っ手その他の部品の破損・紛失
・【浴槽】通常の清掃を怠った油汚れ
多くの項目で出てくる「通常の清掃を怠った汚れ」に関しては、
ゴミの撤去、掃き掃除、拭き掃除、水まわり・換気扇・レンジまわりの油汚れの除去等、通常の清掃を怠ったことによって生じた汚損のことをいいます。
つまり、常に清潔に清掃を行っていれば、清掃費用も発生せずに退去費用が発生しない可能性が高いということになりますね。
このように事前に退去費用負担区分が明確化されていることは、退去時のトラブルを防ぐ重要なポイントです。
もちろん、その他の入居者の故意・過失・善管注意義務違反などによって生じた原状回復費用が発生する場合(壁に穴を開けてしまった・フローリングに大きな傷をつけたなど)は、当然に退去費用が発生してきますのでご注意ください。
UR賃貸の退去費用の相場
退去費用に関しましては、それぞれの退去状況によって大きく異なっていきます。
ですので一概にいくらくらいということは難しいのですが、筆者がさまざまな方の退去に関する意見を見た感じですと、
UR賃貸の退去費用相場は0円~5万円前後
となります。
実際にTwitterの方でも退去費用が0円だったという意見が多かったですし、ネガティブな意見もほとんど見られない事からも、それなりに退去費用が発生したとしても5万円前後で収まるのではないかと思います。
原状回復費用は経年劣化を考慮できる
国土交通省のガイドラインでは、
- 設備の耐久年数
- 経年劣化
- 通常使用による損耗
を考慮して原状回復費用を算出することとしています。
そして多くの設備の耐久年数は6年とされていますので、6年以上同じ建物に入居していることで原状回復費用の負担がほぼなくなります。
また、UR賃貸に入居される方々は一般的な賃貸に比べて長期間入居される方々が多い印象ですので、長期でご入居されている方は、退去費用が抑えられる可能性が高まります。
しかし、耐久年数を超えたとしても継続して使用可能な設備は、入居者の故意・過失によって工事が必要になった場合はその修繕費用の一部を入居者側も負担する可能性がありますので、その点にはご注意ください。
UR賃貸を退去する際は掃除するべき?
「UR賃貸を退去する時は掃除した方が良い?」
これから退去される方でこのような疑問をお持ちになる方もいらっしゃるでしょう。
結論を先にお伝えしますと、
綺麗に掃除すれば退去費用が安くなる!
となります。
一般的な賃貸では「退去の際に一律4万円の退去清掃費を支払うものとする」というような特約が結ばれていることがほとんどです。
そのため、綺麗に掃除したとしても予め決められた4万円を支払うことになります。
しかしUR賃貸の場合は異なります。
UR賃貸の場合は先程ご紹介した退去費用負担区分のように、
それぞれの箇所毎によって「通常の清掃を怠った汚れ」が発生する場合に清掃費用が発生する形
となります。
つまりそれぞれの箇所を退去前にしっかり綺麗に掃除しておくことで、本来発生していた清掃費用を抑えることができます。
なかなか忙しくて綺麗に掃除する時間がない方もいらっしゃるかと思いますが、UR賃貸の場合は退去の前にしっかり掃除をすることで退去費用を抑えることができるので、頑張って掃除する価値はありますよ。
UR賃貸の退去申請方法
最後にUR賃貸の退去申請方法をお伝えしていきます。
UR賃貸の退去申請方法はまず、「賃貸住宅賃貸借契約解除届」を管理サービス事務所または管理連絡員に提出します。
注意点としては、
14 日以上の予告期間あり
ということです。
一週間後に急に退去したいとなっても、解除届提出の翌日から起算して14 日目が契約解除日となります。
ですので、一週間後に退去したとしても契約解除日までの残りの一週間分の家賃を支払うこととなります。
退去申請は余裕を持って行うことをおすすめします。
また、原則として、
契約解除の取り消しや契約解除日(退去日)の延期は不可
となりますのでご注意ください。
さらに、退去申請を行う際は、
- 印鑑
- 契約書の写し
- 口座番号が分かるもの
- 身分証明書
- 移転先住所がわかるもの
上記の書類をお持ちいただくと退去申請の手続きがスムーズになります。
まとめ
今回はUR賃貸の退去費用について詳しく解説いたしました。
UR賃貸の退去費用に関しては、
- トラブルが少ない
- 退去費用が安い
という非常に安心できるものとなっています。
UR賃貸は敷金2ヵ月の契約内容ですので、退去の際にはほとんどのケースで敷金が返金されることになるでしょう。
また、退去の際に綺麗に掃除しておくことで、さらに退去費用を抑えられる可能性が高まりますよ。
皆様のより良いお部屋探しを心よりお祈り申し上げます。