「現在部屋を探しているけど…
UR賃貸って結構家賃が高いな。
UR賃貸って低所得者向けの賃貸物件だと思っていたけど実際はお金持ちが借りる?
UR賃貸について詳しく知りたい!」
このような疑問にお答えします。
筆者は賃貸営業歴5年の賃貸営業マンです。
宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士の資格も保有しています。
これからお部屋探しをされる方でUR賃貸を検討されている方も多いでしょう。
UR賃貸には、
- 初期費用が安い
- 更新料なし
- 連帯保証人不要
- 保証会社不要
など多くのメリットがあります。
さらに、
- そのママ割
- 子育て割
- U35割
- 近所割
など…UR賃貸は割引制度も充実しています。
上記のような背景から、
「UR賃貸って低所得者向けの物件なんでしょ?」
とお考えになられている方も少なくありません。
確かに初期費用も安いし、割引制度も豊富であれば低所得者向けとお考えになられる気持ちも分かります。
しかし実際には、
UR賃貸はそれなりの収入がないと入居が難しい賃貸物件
となっています。
今回はUR賃貸は比較的お金持ちではないと借りられない理由や、UR賃貸の割引制度などについて詳しく解説をしていきます。
「UR賃貸は低所得者向けの物件」
と思われている方はぜひ最後までご覧いただけますと幸いです。
UR物件は比較的お金持ちでないと借りられない理由
UR物件は比較的お金持ちでないと借りられない理由として、大きく2つ挙げられます。
- 入居条件が結構厳しい
- 家賃が高い物件も多い
それぞれ詳しく解説していきます。
UR賃貸の入居条件
UR賃貸の特徴として、
- 連帯保証人不要
- 保証会社不要
となっています。
そのため、UR賃貸は一般的な不動産会社のような入居審査とは異なった形となっているのです。
意外と知られていませんが、UR賃貸には明確な入居条件が事前に定められています。
事前に定められた入居条件をクリアすればUR賃貸に住むことができますし、反対に入居条件をクリアできない方はUR賃貸に入居することができません。
UR賃貸の入居条件は大きく5つあるのですが、そのうちの「基準月収額」が結構厳しい条件となっています。
★世帯でのお申込みの場合
家賃額 | 基準月収額 |
82,500円未満 | 家賃額の4倍以上 |
82,500円以上20万円未満 | 33万円以上 |
20万円以上 | 40万円以上 |
★単身者でのお申込みの場合
家賃額 | 基準月収額 |
62,500円未満 | 家賃額の4倍以上 |
62,500円以上20万円未満 | 25万円以上 |
20万円以上 | 40万円以上 |
「お金持ちじゃなきゃ無理!」
というまでの厳しい基準とは言いませんが、低所得の方が容易に借りれる基準月収額ではないと言えるでしょう。
また、UR賃貸は基準月収額が足りない方でも貯蓄がある方であれば入居することができます。
しかしその基準貯蓄額が、
「家賃の100倍以上の貯蓄額」
となっています。
家賃7万円の物件であれば700万円の貯蓄額がなければ入居することができません。
かなり厳しいですよね…
ちなみにこの収入基準にはさまざまな特例が設けられていて、例えば、
「基準月収額が1/2以上あれば、基準貯蓄額も1/2以上あれば入居できる」
というものがあります。
しかし確かに少し条件が和らいだとはいえ、家賃7万円の物件であれば、
月収14万円以上で貯蓄額350万円以上が必要
となります。
それでも結構厳しい条件であることには変わりありませんね。
また、UR賃貸にはその他にも「一時払い制度」など、さまざまな収入基準の特例が設けられています。
詳しくは下記の記事にて解説をしていますので、よろしければ参考にご覧ください。
【注意】UR賃貸の審査は厳しい!入居条件や落ちる理由を解説!
UR賃貸は家賃が高い物件も多い
もう一つの「UR物件は比較的お金持ちでないと借りられない理由」として、
家賃が高い物件も多い
という点が挙げられます。
実際にUR賃貸公式サイトから物件情報をいくつかお見せいたします。
東京都の都心エリアの物件をチョイスしているため、エリア的に家賃相場が高いというのはありますが、UR賃貸が全て低所得者向けの物件であるならば上記のような物件は存在しないでしょう。
このクラスの家賃帯になると「世間一般的にお金持ち」ではないと借りられないレベルです。
月額35万円の家賃を安定して払っていくには、少なく見積もっても倍の月収70万円はないと厳しいですよね…
もう少し都心エリアの物件をご紹介いたします。
もちろんUR賃貸の全てが高いという訳ではなく、都心エリアでも10万円を切れる「相場を考えれば安い物件」も確認することができます。
UR賃貸=低所得者向けの物件ではない
このようにUR賃貸にはそれなりに厳しい収入基準と家賃が高い物件も多く、比較的お金持ちでないと借りられないケースが多いです。
UR賃貸=低所得者向けの物件
という認識は持たれない方が良いでしょう。
実際にTwitterでも下記のような意見が見られました。
UR賃貸って低所得者向けのボロ汚いマンションのことだと思ってた…
— なぎゅ (@nagyunon) June 10, 2019
URと公営住宅は同じ団地で混同され易いけど、低所得者の家賃優遇があるのは公営住宅なんだよね。最近は都営のトミンハイム等公営住宅でも一般向けが増えて来たけどこの場合も家賃はUR賃貸同様にそこまで安くないし。
— Toshi (@toosway) September 3, 2015
UR賃貸って無職でも家賃の100倍の残高証明があれば入居できるんだね。お金持ちで無職の知り合いが大阪に越すというので、ぷらら天満の上の21階を勧めておいた。80㎡弱で14万円ほど。っていうか私が住みたい。
— RBCGSUM58 (@sumio_mio) June 26, 2011
「低所得者向けのボロ汚いマンションのことだと思ってた…」
このような意見も見られましたね。
実際に築年数が古いUR物件もあり安い物件も存在しますが、それだけの認識でいるとどこかしらで痛い目を見る可能性がありますので注意が必要です。
また、UR賃貸は無職の方でも入居条件さえクリアすれば問題なく入居できます。
しかし家賃14万円の物件を100倍の貯蓄額を提示して入居できるとは…
間違いなくお金持ちですね。
UR賃貸には低所得の方向けの物件も数多くある
ここまでは、
「家賃が高い物件・お金持ち向けの物件」
を中心にお話をしていきましたが、反対に、
「家賃が安い物件・低所得者の方向けの物件」
もUR賃貸には数多く存在します。
東京都の八王子市と町田市のUR賃貸物件情報をお出しさせていただきましたが、4万円台5万円台の物件も見られます。
上記のような家賃の安い物件のイメージが強いと、「初期費用が安いUR賃貸」という背景もあって、
UR賃貸は低所得の方向けの物件
というイメージを持たれる方が少なくないのかなと思います。
また、UR賃貸は生活保護の方でも入居が可能ですので、そのような点からも低所得者の方向けと思われる方もいらっしゃるでしょう。
関連記事>>UR賃貸は生活保護でも入居できる?【賃貸営業マンが解説!】
まとめ
今回は「UR賃貸はお金持ちが借りる?低所得者では借りれない?」というタイトルのもとUR賃貸について詳しく解説を致しました。
UR賃貸には明確な入居基準があり、収入基準は決して優しくはありません。
家賃が高い物件も多く、実際にお金持ちの方ではないと借りられない物件も多いです。
しかしUR賃貸はピンからキリまでございます。
反対に家賃が安い物件も多く存在しますので、UR賃貸には関してはあまり偏ったイメージを持たれない方が良いでしょう。
皆様のより良いお部屋探しを心よりお祈り申し上げます。