「現在仕事を辞めて無職の状態だけど…
事情があって急きょ引っ越さなければいけなくなった…
無職だけど賃貸の審査に通るのかな?
無職でも賃貸の入居審査に通る方法が知りたい!」
このような疑問にお答えします。
筆者は賃貸営業歴5年の賃貸営業マンです。
宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士の資格も保有しています。
現在、無職の方でお部屋探しをお考えの方も多くいらっしゃると思います。
「無職でも賃貸の入居審査に通るだろうか…」
と、不安を感じている方も多いと思いますが、
無職でも賃貸の入居審査に通ります!
ですので、まずはあまり不安を感じず安心してくださいね!
ただし、何でもかんでも審査に通る訳ではありません。
やはりお勤めされている方よりも無職であることによって賃貸の入居審査は厳しくなることは間違いありません。
無職の方が賃貸の入居審査に通る方法は4つあります。
- 預貯金審査(残高証明書の提出)
- 代理契約(親名義や兄弟名義)
- 連帯保証人を立てて契約
- 就職先(内定)を決める
上記4つの方法で賃貸の入居審査が可能な物件を選択することで、無職の方でも入居審査に通過することができます。
今回は上記の4つの方法を詳しく解説していくとともに、無職の方の賃貸入居審査に必要な書類や賃貸契約に必要な書類についても詳しく解説していきます。
この記事をお読みいただければ無職の方でもスムーズに賃貸入居審査に通過することができますよ!
無職でも預貯金審査(残高証明書)で賃貸入居審査に通る!
無職の方でも賃貸の入居審査に通る1つめの方法は預貯金(残高証明書)審査です。
現状は無職で収入がない状態でも、貯金残高がしっかりあれば「貯金額から家賃を支払える能力がある」と判断されて賃貸の入居審査に通過することができます。
どのくらいの貯金額があれば大丈夫なのかは明確な基準がある訳ではありませんが、家賃の1年分の貯金額があれば入居審査に通る可能性は高いと言えます。
具体例として、私が過去に無職・求職中の方で預貯金審査(残高証明書の提出)で審査が通った例をお出しいたします。
- 賃料32000円、残高30万円で審査承認
- 賃料50000円、残高60万円で審査承認
都内エリアと比べると私が勤めている不動産会社のエリアは賃料相場が安いため、そもそもの賃料が低いという事もあったのかもしれませんが、どちらのケースも約賃料1年分の残高で審査承認となっています。
その他にも無職・求職中の方で多くの成約を頂きましたが、その他の方の場合は残高が500万円以上の方など、かなり余力のある方でした。
当然、残高が多ければ多いほど審査を通過する可能性は高くなります。
無職でも親名義の代理契約で賃貸入居審査に通る!
無職の方でも賃貸の入居審査に通る2つめの方法は代理契約です。
代理契約とは実際に入居されない方が、実入居者の代わりに契約者として賃貸契約を結ぶことを言います。
学生さんの入居もほとんどが代理契約ですね。
代理契約は親だけに限らず、親族の方であれば代理契約として契約できる不動産会社がほとんどです。
預貯金審査が難しい方の場合は、代理契約が可能な賃貸物件を選択することで賃貸入居審査に通過することができるでしょう。
無職でも連帯保証人を立てて賃貸入居審査に通る!
無職の方でも賃貸の入居審査に通る3つめの方法は連帯保証人を立てて契約する方法です。
近年の賃貸契約では、連帯保証人を立てず賃貸保証会社を利用して契約をする事が一般的ですが、連帯保証人を立てる事で無職の方でも審査受付が可能になるケースもあります。
代理契約と併せて物件の選択肢を広げる手段の一つとして覚えておくと、希望の物件に契約できる可能性が上がります。
連帯保証人にはできるだけ高収入で安定した職業にお勤めされている方になっていただくことで、より賃貸入居審査に通過する可能性が高まります。
無職でも就職先(内定)決めれば賃貸入居審査に通る!
残高証明書の提出や代理契約、連帯保証人を立てるなど、無職の方でも賃貸の入居審査に通る方法はいくつかあります。
しかし、無職ということで紹介自体ができない物件も多いのが現状です。
そこで、お部屋探しを始める前に就職先(内定)を決めることで賃貸入居審査に通過する可能性が格段に上がりますし、選択できる物件の幅も広がります。
就職先が決まっていれば内定通知書の提出などで入居審査が可能になるからです。
急な引っ越しをしなくてはいけない場合でなければ、就職先が見つかってからお部屋探しをすることで希望条件に近い物件を選択できるようになります。
無職でも確実に賃貸入居審査に通過するために!
以上で無職の方でも賃貸入居審査に通る方法を4つお伝えいたしました。
しかしそれでも賃貸入居審査に落ちてしまう可能性もあります。
ここではさらに賃貸入居審査により確実に通過するために、審査に落ちやすいポイントを3つ確認して事前に対策を打っていきましょう!
クレジットカードや家賃の滞納歴がある
クレジットカードや家賃の滞納歴がある方の場合は、仮に1,000万円の貯金残高があったとしても賃貸入居審査に落ちてしまう可能性があります。
それは信販系の保証会社を利用している不動産会社の物件の入居審査です。
信販系の保証会社は個人信用情報を元に審査を行っているため、クレジットカードや家賃の滞納歴がある方の場合は高確率で審査に落ちてしまいます。
クレジットカードや家賃の滞納歴がある方の場合は、信販系の保証会社を利用している不動産会社の物件を避けることで入居審査に落ちてしまうことを回避することができます。
クレジットカードや家賃の滞納歴がある方に関しては、下記の記事でさらに詳しく解説していますので、ぜひ参考にご覧ください。
クレジットカードや携帯代の滞納歴があると入居審査に落ちる?【賃貸営業マンが徹底解説!】
高い家賃の物件を選ばない
あまり高い家賃の物件を選んでしまうと賃貸入居審査に通る可能性も低くなってしまいます。
預貯金審査(残高証明書の提出)で審査を行う場合は、貯金残高で1年以上は家賃をしっかり支払えるくらいの家賃の物件を選択するようにしましょう。
言葉づかいや態度、身だしなみに気を付ける
態度や身なりが良くないと、「入居後にトラブルを起こす可能性が高い」などの理由で管理会社・オーナーから入居をお断りされる可能性があります。
入居審査に影響を及ぼすだけではなく、初期費用や家賃を交渉したい時も相談に乗ってもらえなくなるので、お部屋探しの際はできる限り態度よく身なりも良くしていくようにしましょう。
無職の方の賃貸入居審査に必要なもの
賃貸入居審査の必要書類
無職・求職中の方の入居審査の必要書類は下記の通りです。
身分証 | 運転免許証・保険証・パスポート・住基カードなど |
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印鑑 | シャチハタ以外のもの |
残高証明書 | 最低でも賃料の1年分の残高証明書 |
※住民票 | 不動産会社によっては必要となる可能性があります |
上記の必要書類と入居申し込み書に記載すれば入居審査を受ける事ができます。
入居申し込み書に記載する情報
契約者本人の記載する情報
- 氏名、住所、居住年数、生年月日、年齢、電話番号
- 勤め先名称、住所、電話番号
緊急連絡先に記載する情報
- 氏名、住所、生年月日、電話番号
- 月収、年収
- 勤務先名称、住所、電話番号、勤続年数
連帯保証人が必要な場合に記載する情報
- 氏名、住所、生年月日、電話番号
- 月収、年収
- 勤務先名称、住所、電話番号、勤続年数
実際の入居申し込み書はもう少し細かい項目が書かれていますが、基本は上記の内容を申し込み書に記載すれば入居審査は問題なく開始できると思います。
緊急連絡先の勤め先情報は要らない不動産会社が多いものの、記載をお願いされる不動産会社もございますので、事前に緊急連絡先の勤め先情報も準備できているとスムーズです。
基本的には賃貸保証会社を利用して緊急連絡先を立てる賃貸契約が一般的ですが、中には連帯保証人が必要となるケースがありますので注意しましょう。
緊急連絡先や連帯保証人について詳しく知りたい方は下記の記事もおすすめです。
・賃貸契約の連帯保証人って?緊急連絡先や保証会社との違いを詳しく解説!
賃貸入居審査の期間
入居審査は平均して2日~3日程で結果が出る不動産会社が多いです。
ですが、不動産会社によっては1週間近く掛かる場合もあります。
入居申し込みをしてから5日程経っても入居審査の結果が出ない場合は、一度担当の営業マンに確認してみましょう。
既に審査の結果が出ている可能性もありますし、必要書類や入居申し込みに不備があって審査が滞ってしまっている場合もあります。
賃貸入居審査の期間について、さらに詳しくまとめた記事がございます。
こちらも参考にお読みください。
賃貸入居審査の期間はどのくらい?即日で結果出る?【賃貸営業マンが徹底解説します】
無職の方の賃貸契約に必要なもの
賃貸の入居審査に承認したら本契約へと進んでいきます。
無職の方の契約時に必要な書類もまとめました。
こちらも参考にしていただき、スムーズな入居審査と賃貸契約を進めていきましょう。
賃貸契約の必要書類
契約金 | 賃貸契約終了時。振り込みか現金持参か不動産会社により異なります |
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身分証コピー | 運転免許証・保険証・パスポート・住基カードなど |
印鑑 | シャチハタ以外のもの |
口座番号が分かるもの | 通帳やキャッシュカード(家賃引き落とし口座) |
銀行印 | 上記口座の銀行印 |
住民票 | 入居者全員分(最近は提出不要の不動産会社も多くなってきました) |
残高証明書 | 最低でも賃料の1年分の残高証明書 |
※車検証コピー | 駐車場も併せて契約する場合 |
※入居者の写真 | 求められる不動産会社は少ないですが必要となる可能性があります |
連帯保証人ありの賃貸契約の場合
連帯保証人が必要な賃貸契約の場合、下記の連帯保証人の必要書類が必要になります。
連帯保証人引受承諾書 | 不動産会社所定の承諾書 |
---|---|
連帯保証人の実印 | 承諾書に押印する実印 |
連帯保証人の印鑑証明書 | 印鑑証明書も必要 |
印鑑証明書の発行する手間などもありますので、連帯保証人が必要な契約の場合は早めに連帯保証人の方に必要書類などをお伝えするようにしておきましょう。
契約手続き
契約手続きはおおよそ1時間から1時間半程で終了します。
宅地建物取引士による契約に関しての重要事項の説明は後々のトラブルを防ぐためにもしっかり確認するようにしましょう。
契約終了後、契約金を振り込みまたは現金持参で支払い、あとは入居日(鍵渡し日)を待つだけとなります。
※電気、ガス、水道などのライフラインは入居者にて対応となる不動産会社がほとんどですのでライフラインの開通連絡も忘れずに
まとめ
今回は無職の方でも賃貸の入居審査に通る方法を4つお伝えしました。
今回お伝えした4つの方法で入居審査を受けることで、無職の方でもしっかり入居審査に通ることができるでしょう。
しかし全ての物件で今回お伝えした方法で審査を受けることができるわけではありません。
ですので担当の営業マンに「現在無職の状況であること」を伝えて、預貯金審査や代理契約が可能な物件を紹介してもらうことが大切です。
この記事が少しでも皆様のお役に立ちましたら幸いです。
皆様のより良いお部屋探しを心よりお祈り申し上げます。