「レオパレスとMDIとの関係や違いってどうなんだろう?
レオパレスとMDIの創業者は同じの人のようだけど…
詳しく知りたい!」
このような疑問にお答えします。
筆者は賃貸営業歴5年の賃貸営業マンです。
宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士の資格も保有しています。
2018年に発覚したレオパレス物件の施工不良問題。
現在もなお施工不良物件の改修工事が行われていますが、全ての改修工事が完了するのはまだしばらく先となりそうです。
このレオパレス21の施工不良問題を受けて、レオパレス21と創業者が「深山祐助氏」で同じである株式会社MDIの物件も施工不良なのではないか?
という疑問を持たれている方もいらっしゃると思います。
そこで今回はレオパレスとMDIの関係や違い、施工不良問題について詳しく解説していきます。
またレオパレスとMDIの詳細の説明や、それぞれのメリットデメリットについても解説させて頂きます。
この記事をお読みいただくことで、レオパレスとMDIの関係や違いについてしっかり理解することができますよ。
レオパレスとMDIの関係と違い
レオパレス21の創業者である深山祐助氏が2008年に立ち上げた会社が株式会社MDI。
さらに実はレオパレス21がレオパレス21へと改名をする前の屋号が株式会社MDIでした。
そのため、「MDIはレオパレス21の子会社なのか?」
という疑問だったり、
「レオパレス21とMDIは深い関係にあるのではないか?」
という疑問が生まれてきますが、実際は全くの別会社です。
レオパレス21時代に深山祐助氏が48億円の私的流用をしてレオパレスを辞任してからもレオパレス21の社長は深山氏の親族ですので、親族の関係性はあるものの、レオパレスとMDIの関係としては完全に別会社としており、会社としての関係性は全くないという事になります。
実際にレオパレスの施工不備問題の件でMDIは、
「当社とレオパレス21は資本関係、業務提携関係、役人兼任等一切なく、別会社です」
引用元:株式会社MDI一連の報道について
2019年3月21日に「一連の報道について」として、レオパレス21とは資本関係・業務提携関係・役人兼任等一切なく、別会社と発表しています。
ただし、同じ深山祐助氏が創業した会社ですのでレオパレス21とMDIのビジネスモデルは非常に似ていて、賃貸住宅経営のオーナーを探し、建物の建築、運営、管理を行っています。
MDI(リブリシリーズ)の物件も施工不良?
「MDIの物件は施工不良ではないの?」
おそらく多くの方が疑問に持たれている点だと思います。
結論としては、
MDIの物件は施工不良ではない
となります。
その理由としてMDIでは実際に、
「リブリシリーズの物件が施工不良ではないことを証明するための調査」
を依頼しています。
その結果、レオパレスと同様の施工不備の発生や同社の問題で指摘された組織的関与の元に行われた違法建築の事実がないことが確認されています。
参考資料:当社賃貸住宅に関する検証委員会 最終報告書の開示について
さらにMDIは2019年9月にソフトバンクグループと OYO Hotels & Homes との資本提携を結んでレオパレスとの差別化を図っています。
このようなことからもMDIはレオパレスとは完全に別会社として運営していますし、調査結果からもリブリシリーズの物件は施工不良ではないと言えるでしょう。
続いて下記からは「レオパレス21」、「株式会社MDI」それぞれについて解説をしていきます。
レオパレス21とは?
レオパレス21は家具家電付きや独自のインターネット回線が使えたりマンスリー契約が魅力な大手賃貸ハウスメーカーです。
管理戸数も約57万戸で全国第5位となっています。
施工不良問題はしばらく尾を引きそうですが、それでも築年数が新しいレオパレスの物件では「ノンサウンドシステム」と呼ばれる遮音性の高い物件が多かったり、「レオロック」や「レオリモコン」といった近未来のシステムを導入して他社との差別化をより強化しています。
MDIとは?
MDIは2008年に創業したばかりの会社です。
自社物件のブランド名を「リブリシリーズ」としており、関東圏に住まわれている方は一度は見たり聞いたりしたことがあるかもしれませんね。
着実に管理戸数を伸ばしている不動産会社で、
・8年連続入居率99%
・2年連続関東エリア年間着工数ランキング第1位
と、非常伸びている不動産会社となっています。
実際の詳細の数字は以下のとおりです。
- 281棟 3,184戸入居率97.8% (2012年 3月期)
- 431棟 4,828戸入居率99.1% (2013年 3月期)
- 654棟 7,249戸入居率99.2% (2014年 3月期)
- 847棟 9,489戸入居率99.2% (2015年 3月期)
- 1,219棟 13,340戸入居率99.4% (2016年 3月期)
- 1,764棟 19,548戸入居率99.2% (2017年 3月期)
- 2,365棟 27,574戸入居率99.2% (2018年 3月期)
- 3,013棟 37,107戸入居率99.5% (2019年 3月期)
- 3,218棟 39,373戸入居率99.5% (2020年 3月期)
出典:MDI公式HP
管理戸数を急激に伸ばしながらも入居率99%を維持し続けています。
そして2020年3月の時点での管理戸数は【3218棟・39373戸】となっています。
大手ハウスメーカーと比較すると少ないですが、
(大東建託118万戸・積水ハウス64万戸・レオパレス 57万戸)
かなりの勢いで管理戸数を伸ばしていることは事実です。
実際に私が勤めているエリアでは次々とMDIの賃貸物件リブリシリーズの新築が次々に建築されています。
レオパレス21の施工不良問題によって一旦足踏み状態となったものの、これからも安定して伸びてくる不動産会社であると言えるでしょう。
続いてレオパレス21とMDIのメリットデメリットをそれぞれ見ていきます。
レオパレスのメリット
家具家電付き
レオパレスの最大のメリットは何といっても家具家電付きでしょう。
家具家電が付いていることで、事前に家具家電を買い揃える必要もなく体ひとつで引っ越しが可能です。
また、退去の際にも家具家電をそのまま置いていけるので、処分費用や次の引っ越し代も浮かすことができます。
短期契約・マンスリー契約
短期契約やマンスリー契約の比較的短期間での引っ越しにも対応ができる不動産会社は実はそう多くはないのが現状です。
レオパレスは家具家電付きと併せて短期契約・マンスリー契約も可能としていることで、より一層他社との差別化を図っている不動産会社と言えます。
また、短期契約・マンスリー契約は契約金一括前払いとなるので、入居審査もほとんど通過できるというメリットも存在します。
新しいレオパレスの物件はグレードが高い
先程もお伝えいたしました通り、築年数が新しいレオパレスの物件では「ノンサウンドシステム」、「レオロック」、「レオリモコン」といった近未来のシステムを導入しているグレードの高い物件が多いです。
セキュリティサービスも充実
セコム・アルソックと提携しているのでホームセキュリティサービスが付いている物件が多く、セキュリティが高い物件も多いです。
また、TVモニターホンや防犯カメラ、オートロック付きの物件も数多くあるのでセキュリティを重視される方にも安心です。
MDIのメリット
新築・築年数が浅い物件が多い
MDIは創業してまだ10年ほどの不動産会社のため、多くの物件が築年数が浅い物件となります。
さらに着工数もNo1の不動産会社ですので、新築物件の比率も高いです。
築年数が浅い物件で綺麗なお部屋をご希望の方にはおすすめしやすいハウスメーカーです。
セキュリティがしっかりしている
MDIはセコムと提携をしてるため、リブリの多くのお部屋にはセコムのセキュリティシステムが設置されています。
さらにオートロックなども付いている物件も多く、女性の方にも人気の高いハウスメーカーです。
ほとんどの物件がインターネット無料物件
さらにほとんどのリブリシリーズ物件でインターネットが無料となっています。
別途インターネット契約が必要ないのは非常に大きいですよね。
入居してすぐに使えるという大きな利点もあります。
都市ガス物件が多い
私が勤めているエリアは「プロパンガス」の賃貸物件が7割8割を占めるエリアです。
プロパンガスのガス料金は都市ガスと比べて1.5倍から2倍高いので、「都市ガス」というだけで優位性が取れるエリアとなっています。
私が勤めているエリアのリブリシリーズはほとんど全て都市ガスで建築されていたので、入居者のガス代を抑えられる賃貸物件としてオススメできています。
レオパレスのデメリット
騒音の心配
レオパレスの物件は「壁が薄い」という事で評判があまりよくありません。
この点に関しましては、レオパレスの騒音トラブルについてまとめた記事がございますので参考にご覧下さい。
関連記事>>レオパレス物件は騒音ひどい?うるさい?壁薄い?【徹底解説!】
評判が良くない物件は比較的築年数の古い物件が多く、騒音が心配の方でレオパレスの物件を希望される方は「ノンサウンドシステム」が導入されている築年数の浅い物件を選ばれた方が間違いないでしょう。
LEONET(レオネット)の速度が遅い
レオパレスの独自のインターネット回線「LEONET」はあまり速度が早くないとこちらも良くない評判が多いです。
LEONETは「LAN配線方式」というインターネット回線となっていて、入居者全員で一つの回線を分け合う方式となっています。
そのため回線が混雑しやすい夜の時間帯などは特に速度が遅くなってしまうようです。
ただ、入居者が少なかったりインターネット回線を使う人が少ない建物だと通常の速度でインターネットを使える方もいらっしゃるようですのであくまで環境次第となるようです。
下記の記事でLEONETに関して詳しくまとめていますのでよろしければご確認下さい。
【無料でも使える】レオパレスのLEONET(レオネット)とは?徹底解説!
MDIのデメリット
リブリクラブ会費が高い
MDIのリブリシリーズの物件は必ず「リブリクラブ」という会員になる必要があります。
このリブリクラブの会費が少々高いです。
入会金:7,000円+税
月額会費:2,000円+税
しかし、リブリクラブのサービスは非常に充実したものとなっています。
リブリクラブについては下記に記事で詳しく解説していますので、よろしければ参考にご覧ください。
騒音による良くない口コミが多い
リブリシリーズの物件は騒音による良くない口コミが比較的多いです。
しかし騒音トラブルなどの音の問題は賃貸物件の永遠の課題というべき問題で、一概に建物の構造が良くないから騒音トラブルが発生するとも言えないところが難しいです。
リブリシリーズの多くは「鉄骨造」となっており木造建築ではないのですが、コンクリート造ではないため比較的音は伝わりやすいのかもしれません。
集合住宅である賃貸物件に入居する以上は、どんな物件でも騒音トラブルリスクがある点はしっかり理解しておくべきと言えます。
レオパレスとMDIの関係と違いまとめ
今回はレオパレスとMDIの関係や違いについて詳しく解説させて頂きました。
創業者としてはどちらも深山祐助氏となるので、グループ会社や子会社と勘違いされてしまう方も多かったと思います。
レオパレス、MDIはそれぞれ関係性はあるものの、会社としては全く別となりますのでそれぞれのメリットデメリット部分を含めてお部屋探しを検討していただければと存じます。
皆様のより良いお部屋探しを心よりお祈り申し上げます。