「これから入居審査を受けるけど…
入居審査に落ちる割合ってどれくらいなんだろう?
審査に落ちやすい人はどういった人なのかな?」
このような疑問にお答えします。
筆者は賃貸営業歴5年の賃貸営業マンです。
宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士の資格も保有しています。
入居審査に対して不安をお持ちの方も多いと思います。
また、
「入居審査はどのくらいの割合で落ちるのか」
「入居審査に落ちやすい人の特徴は?」
不安を抱くのと同時に、このような疑問も一緒に抱く方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は入居審査に落ちる割合と入居審査に落ちやすい人の特徴を詳しく解説していきます。
さらに審査承認率を上げる方法や、審査に落ちてしまった場合の対策もお伝えしていきますので、ぜひ最後までご覧いただけましたら幸いです。
入居審査に落ちる割合は約2割
入居審査に落ちてしまう割合は約2割ほどとなります。
特に信頼できるデータなどがあるわけでありませんが、筆者が1,000件以上契約してきた経験や、同僚の契約案件、その他インターネット上の意見も2割前後という意見が多いです。
審査に落ちてしまう割合は不動産会社によって異なる
入居審査に落ちてしまう割合は契約する物件の不動産会社によって異なります。
契約する不動産会社によって審査基準や利用する家賃保証会社が異なるからです。
そのため、9割以上で誰でもかんたんに審査に通過できる物件もあれば、審査基準が厳しく3割以上の人が審査に落ちてしまう物件も存在します。
それらを全て合わせていくと、全体として審査に落ちてしまう割合はおおよそ2割前後という結論です。
賃貸の入居審査は3つの箇所で行われる
「そもそも入居審査ってどのように行われるの?」
このような疑問をお持ちの方も多いと思います。
賃貸の入居審査は、
- 家賃保証会社
- 管理会社
- オーナー
上記3つの箇所で行われます。
また、一般的な入居審査の流れは、
- 入居申し込み者が仲介業者へ入居申し込み
- 仲介業者が物件の管理会社へ募集止め依頼と入居審査依頼
- 物件の管理会社が保証会社とオーナーへ入居審査依頼
このような流れとなっています。
図にまとめると下記のとおりです。
最近ではオーナー自身で審査を行わず、物件の管理会社に一任しているオーナーが多いので、多くの物件では家賃保証会社と管理会社の審査によって審査に通過できるかどうかが決まることが多いです。
賃貸の入居審査でチェックされる項目
賃貸の入居審査でチェックされる項目は下記のとおりです。
- 家賃の支払い能力
- 個人信用情報
- 家賃滞納歴
- 入居後にトラブルを起こさない人物かどうか
- 連帯保証人ありの場合は連帯保証人の内容
それぞれ一つずつ解説していきます。
家賃の支払い能力
入居審査の中で最も重要なポイントと言ってもよいチェック項目です。
基本的には家賃と収入のバランスや職業をチェックすることになります。
しかし、現在無職の方や収入が低い方の場合は、残高証明書などの提出で審査を行うことができる物件も存在します。
無職の方の入居審査については下記の記事にて詳しく解説をしていますので、参考にご覧ください。
個人信用情報
家賃保証会社の中には信販系の家賃保証会社も多く存在します。
そのような信販系の家賃保証会社は個人信用情報を元に審査を行うため、信用情報にキズがある方の場合は信販系の家賃保証会社の審査に落ちてしまうことが多いです。
家賃滞納歴
また、過去の家賃滞納歴を重視する家賃保証会社も存在します。
そのような家賃滞納歴を確認できる家賃保証会社の審査の場合は、過去に家賃滞納歴があると審査に落ちてしまう可能性が高くなってしまうでしょう。
入居後にトラブルを起こさない人物かどうか
家賃の支払い能力や信用情報・家賃滞納歴などは家賃保証会社が主にチェックしていく項目ですが、
入居後にトラブルを起こさない人物かどうか
この点に関しては管理会社やオーナーがチェックする項目となります。
せっかく入居が決まってもトラブル続きでは意味がありません。
一人の悪質な入居者のせいで多くの優良な入居者が退去してしまう可能性も考えられるため、特に厳しく審査を行う管理会社やオーナーも存在します。
連帯保証人ありの場合は連帯保証人の内容
近年は連帯保証人を立てず家賃保証会社を利用する契約が一般的なため、連帯保証人ありの契約は多くありませんが、連帯保証人ありの契約の場合は、連帯保証人の収入面などもチェックされます。
入居審査に落ちてしまう人の7つの特徴
上記で解説したとおり、賃貸の入居審査ではさまざまな項目をチェックされます。
ここでは入居審査に落ちてしまう人の7つの特徴を詳しく解説していきます。
審査に落ちてしまう人の7つの特徴
- クレジットカードや携帯代の滞納歴がある
- 家賃の滞納歴がある
- 収入と家賃のバランスが悪い
- 収入がない・収入が低い
- 個人事業主やフリーランス、水商売
- 言葉づかいや態度、身なりが悪い
- 反社会的勢力・犯罪歴がある
一つひとつ詳しく解説していきます。
①クレジットカードや携帯代の滞納歴がある
信販系の家賃保証会社の場合、クレジットカードや携帯代の滞納歴・自己破産歴などがあると審査に落ちてしまう可能性が高いです。
信用情報にキズがある方の場合は、信販系の家賃保証会社を利用する不動産会社の物件を避けるべきと言えるでしょう。
また、クレジットカードや携帯代の滞納歴がある方の入居審査については下記の記事にて詳しく解説をしています。
よろしければ参考にご覧ください。
クレジットカードや携帯代の滞納歴があると入居審査に落ちる?【賃貸営業マンが徹底解説!】
②家賃の滞納歴がある
家賃の滞納歴がある方も、家賃滞納歴を確認できる家賃保証会社の審査では審査に落ちてしまう可能性が高まります。
信用情報にキズがある方や家賃滞納歴がある方に関しては、担当スタッフに事前に伝えておくことで審査に通過しやすい物件を中心に紹介してくれるでしょう。
③収入と家賃のバランスが悪い
収入と家賃のバランスが悪い人も入居審査に落ちてしまう人の特徴です。
具体的には月収の1/3以上の家賃を選択してしまうと審査に落ちてしまう可能性が高まります。
収入と家賃のバランスについては下記の記事にて詳しく解説をしていますので、ぜひ参考にご覧ください。
【入居審査】必要な年収手取りはいくら?嘘の年収を書いても大丈夫?
④収入がない・収入が低い
現在無職で収入がない・アルバイト・フリーターで収入が低い方は審査に落ちてしまうというよりも入居審査を受け付けてもらえない不動産会社も存在します。
無職でも残高証明書の提出や代理契約で入居審査が可能かどうかは契約する不動産会社によって異なりますので、この点に関しても事前に担当スタッフに伝えておくことが大切です。
⑤個人事業主やフリーランス、水商売
不動産会社やオーナーによっては職業に関しても厳しく審査を行うケースもあります。
特に個人事業主やフリーランス、水商売の方に関しては厳しく審査が行われやすく、入居審査に落ちやすいと言えます。
⑥言葉づかいや態度、身なりが悪い
言葉づかいや態度、身なりが悪いと「入居後にトラブルを起こす可能性が高い人物」として入居審査に落ちてしまう可能性があります。
⑦反社会的勢力・犯罪歴がある
反社会的勢力の方・犯罪歴がある方も入居審査に落ちてしまう可能性が高いです。
家賃保証会社の中には犯罪歴などを中心に審査を行う保証会社も存在します。
審査承認率を上げる6つの方法
ここまで入居審査でチェックされる項目や、入居審査に落ちてしまう人の特徴をお伝えしてきました。
それらを含めて、審査承認率を上げる6つの方法をお伝えしていきます。
審査承認率を上げる方法
- 収入に対して余裕がある家賃を選択する
- 独立系の家賃保証会社を利用する不動産会社の物件を選択する
- 入居審査の基準がゆるい不動産会社の物件を選択する
- 預貯金審査ができる不動産会社の物件を選択する
- 連帯保証人が立てられる不動産会社の物件を選択する
- 言葉づかいや態度、身なりに気を付ける
こちらもそれぞれ一つずつ解説していきます。
①収入に対して余裕がある家賃を選択する
収入に対して余裕ある家賃を選択することで、収入面において入居審査に通過しやすくなります。
おおよそ月収の1/3以下の家賃であれば審査に通過できる可能性は高いと言えますが、1/4以下の家賃を選択することで入居審査にも通過しやすくなりますし、生活面でもかなり楽になるでしょう。
②独立系の家賃保証会社を利用する不動産会社の物件を選択する
信用情報を元に入居審査を行うのは信販系の家賃保証会社だけです。
その他の信販系ではない独立系の家賃保証会社を利用する不動産会社の物件を選択することで入居審査に通過できる可能性は高まります。
また、審査の甘い家賃保証会社を下記の記事にてご紹介していますので、参考にご覧ください。
賃貸保証会社で審査が甘いのは?【審査承認率がアップする方法を賃貸営業マンが徹底解説!】
③入居審査の基準がゆるい不動産会社の物件を選択する
不動産会社の中には家賃保証会社を利用せず審査基準がゆるい不動産会社も存在します。
そのような審査がゆるい不動産会社の物件を選択することで入居審査に通過できる可能性は高まります。
審査がゆるい不動産会社については下記の記事にて詳しく解説をしていますので、ぜひ参考にご覧ください。
④預貯金審査ができる不動産会社の物件を選択する
現在収入がない方や、収入が低い方でも貯金残高に余力があれば預貯金審査で入居審査に通過できることもあります。
貯金残高に余力がある方の場合は、預貯金審査が可能な物件を選択するのも一つです。
⑤連帯保証人が立てられる不動産会社の物件を選択する
不動産会社の中には、家賃保証会社の利用ではなく連帯保証人を立てて契約する場合もあります。
しっかりとした連帯保証人を立てられる方の場合は、連帯保証人が立てられる不動産会社の物件を選択するのも良いでしょう。
また、家賃保証会社でも連帯保証人を立てることで審査承認となるケースもありますので、しっかりとした連帯保証人が立てられる方は入居審査において有利となります。
⑥言葉づかいや態度、身なりに気を付ける
言葉づかいや態度、身なりがあまりに悪いと、いくら収入面や信用情報に問題がない方でも入居をお断りされてしまう可能性があります。
不動産会社に対しての言葉づかいや態度、身なりは良いに越したことはありません。
また、入居審査だけではなく、初期費用や家賃の値引き交渉にも大きく影響しますので、言葉づかいや態度を良くしておくことは賃貸契約を結ぶうえでとても重要となります。
賃貸の入居審査に掛かる期間は2日~3日
入居申し込みをしてから入居審査の結果が出るまでは2日から3日ほど掛かります。
しかし、入居申込書や身分証などの提出書類に不備があると審査が滞ってしまい、その分審査結果が遅れてしまう事になります。
また、入居審査の結果が出るまでに時間が掛かる不動産会社も存在します。
さらに詳しく賃貸の入居審査期間について解説している記事もございますので、下記の記事もよろしければ参考にご覧ください。
賃貸入居審査の期間はどのくらい?即日で結果出る?【賃貸営業マンが徹底解説します】
賃貸の入居審査に落ちてしまったら
入居審査に落ちてしまう可能性はどんな方でも0ではありません。
万が一、入居審査に落ちてしまったら入居審査に落ちた理由を分析して次の入居審査に向けて対策を考えることが大切です。
入居審査に落ちてしまった場合に取るべき行動を8つのポイントとして詳しく解説している記事がございますので、よろしければ参考にご覧ください。
賃貸の入居審査に落ちてしまったら…次に取るべき8つの行動を教えます
まとめ
今回は入居審査に落ちてしまう割合や、落ちてしまう人の特徴について詳しく解説いたしました。
入居審査に落ちてしまう割合は全体的にはそこまで高くありません。
また、不動産会社や家賃保証会社によって入居審査の基準や厳しさは大きく異なりますので、入居審査が不安な方は審査基準がゆるい不動産会社や家賃保証会社を選択することで審査に通過できる可能性が高まると言えるでしょう。
皆様のより良いお部屋探しを心よりお祈り申し上げます。